温室効果

帰省ラッシュだってえ?うわー下り40kの渋滞かあ、あっはっは、ざまーねえなあ、おつかれさーん!

と仕事しながら嘲笑う週末を経た現在月曜日。ふらふらと仕事場を出て、降り立ったオフィス街はセミの声もまばらで、嘲りの声すら響きそうで浮き上がる孤独さに消沈する。そんな些事は意に介さず、いつもの様に降る陽光とそれを受け止めるアスファルトが見渡す限り等しく暑い世界を作り出し、総てを包み焦がしていた。ビルに切り取られた青空と、そこに鎮座する無遠慮な星を眺めながら、遥かその下にも存在する夏を想う。きっと何処に行っても暑いのだろう、何処に行ってもこの果てしなく広大な温室の中なんだ、と嘯きながら、目指すアイス屋までの道中、不可知の無限を陽光で体感していた。

アイスは美味くて、店員のねーちゃんは今日も可愛かった。