うずうずする。

山険し谷深し世にあるも囚われる事無く吹き荒ぶ風のうねりは洋上をも駆け抜けそこに潮の流れを起す。流れは深海より湧き上がる気泡で縁取られ、あたかもその姿が流れ行くべき絶対であるかのように連綿とつながり渦と成り現る。見果てぬ対岸に楽土を見る人はその渦巻く海を見てその強き流れを己を押し進める道と思い、船を漕ぎ出す。しかし海は広く、ただ広く無常であり、船は小さく浮かびはせども飛び立つ事は無く浪に圧され沈め行けば浮かび上がる事も無く海底にて魚の長き住処を為す。そして船の腹に潜む人というのは海に挑む者の中で最も小さく相容れない存在である。なにせ浮かびすらせんのだ人は。そこで人は考え始めた。あの渦の外側から飛び出して向こうの渦へ、そしてまた向こうの渦へ、渦へ渦へと、どういこう。どうこうしようと考え観察し続ける。そして考え観察する事に魅入られる。渦の流れだけを考え、観察し続けるようになる。
陽が西海へと潜ると光は失われ、時同じく渦は姿を消し海は平静を装う。天と一体となり魅入るものが失せた海から興味を失った人々は陸に向かうも、陽光にて刻まれた渦は目の奥に在り続ける。そしてその偶像たる渦は何処かしこで廻り続ける。

夢見るも旅立たない人は陸にて永遠に渦を見る。渦渦渦。彼らには何時も同じ渦を見ている。同じ渦の残像を見ている。渦渦渦。渦は此の世総ての真に非ずとも覚えず。渦は風の残滓だとも知らず。渦渦渦。ああ奴等を見ているとうずうずする。俺もWii欲しい!なあ畜生め。



ビデオキ使わないといかんらしいのでペタ。ポール・アンカが熱く語る十代の青臭い精神。うずうずするうう。リッチで上手いんだけどさあ、よりにもよってこの曲はネタで弄ると反意抱く人多いような気がしないでもないか。ちなみにアルバムはこっち。普通に聞く分には選曲の妙もあってなかなかよく、アレンジがまたハイレベルなのでバンドの編曲の勉強したい人にもお勧め。不思議壁とか跳躍とかは特に原曲がビッグバンドのアレンジにマッチしてた事もあってかレベルが高い。高いんだが・・・・・。