ホラーホラー、皆の声がするぅ(ギィヤァァ!)。

昼食時に映画「セブン」の話になりまして。「内容も凄かったけどオープニングタイトルの出来が良くて話題になったよね。」とか「モーガン・フリーマンがやたら渋い。」とか「英語判らないけどブラッド・ピットは演技力あるよね。」とかとか。意味も意義も無い、他愛も無ければ差し当たりも無い雑感を適当に並べてお茶を濁しあい、相手と自分の程度評価を相互汚染していたのだが。突然、濁水を漱ぎ、澄んだ思考を呼び込む疑問が場に降って湧いた。「ところで、アレって何映画なんだっけ。何てジャンル?」
即答。「ホラーだっけ。」即返答。「ホラーというよりサイコホラーじゃない?」異論。「サイコそのものじゃなかったっけ。」新説。「あーいうのってスリラーって言うんじゃなかったっけ?」「いやいや、クライムムービーって奴じゃない?」あれ、何かサイコホラー?いやサイコスリラー?とかやいのやいの言い合ったが。結局結論付かず。スプラッターって言ってもおかしく無いしなあ。いやホント何だったっけ。

調べてみたら。サイコサスペンスだった。あー、サイコサスペンス。確かにしっくりくるなあ・・・と思いかけたが、よくよく考えてみると、しっくり来るって言いつつサスペンスという言葉のニュアンスがイマイチ掴めていない。不明瞭。これぞ正にサスペンス。とかは言えるのだが、説明出来ない。そこではてなのキーワード検索をしてみると

suspense

不安感。

特に、映画や小説などで、観客や読者が危機的な場面にはらはらする感情。

なるほど。納得。しかし不安感そのものという意味でサスペンスという言葉を使っていたかと云うと、そうでもない。サスペンスはサスペンスだ。犯人が判らない、理由が判らない、未来が判らない、自分が判らない。実像を認識出来ない事象が状況となって自分を圧迫する、そんな感じ。あ、正に不安感だ。


感覚的な理解が及んでいるのはどうも単語を作品の感触で理解していると云ういわゆる経験則という奴のよう。それはジャンルと云う属性を付けられ、分かたれた事の本懐を達していると言えるが、付随して「言葉」としての意味の理解が疎かになる可能性がある上に出された映画そのものでその言葉の質が変化しうるので正確性が一定に保たれないとも言える。こういう連続性は何とは無しに面白い。



そこいら辺ちょっと気になったので映画のジャンル分けに関しての記述を探してみたら、ウィキペディアに大系的なものがあった。

映画のジャンル
映画をジャンル分けする際の明確な定義というものがある訳ではない。便宜上、その作品の中の特徴的な要素を恣意的に取り出して分類しているだけである。だから、分類方法も基準も選者によって、違ってくる事も多い。 又、特定のジャンルのみに固定できる映画ばかりでもない。公開時(放送、リリース時)のセールスの仕方に従っているのが通例である。

うーん。売り手側は手法としてprefix、suffix的な感受の機微の変化活用というか、伝達の正確性を意地する研究とかしてると思ったんだけど、パッと見定義は無い感じ。簡単な表でも作ってみるかな。いつの日か。誰か作ってくれないかなあ。